2009年10月11日

生糸と乾繭:原材料と製品との価格差を取引する場の喪失

 戦後の昭和26年(1951年)5月12日に「横浜取引所」を継承した「横浜生絲取引所」が発足し、同年5月14日には「神戸生絲取引所」も発足し、生糸の取引が再開されます。輸出品だった生糸は戦前より外国商館や貿易業者が集積した集散地の横浜と神戸に生糸の先物取引所ができました。

 そして、平成10年(1998年)10月1日、「横浜生絲取引所」は「前橋乾繭取引所」と合併した後、「横浜商品取引所」となります。「前橋乾繭取引所」の名にある乾繭(かんけん)とは、蚕が作った生繭を長期保存するために乾燥させた繭の事です。

 乾繭取引所は「前橋乾繭取引所」以外にも「豊橋乾繭取引所」がありましたが、平成8年(1996年)10月1日、「豊橋乾繭取引所」は「名古屋繊維取引所」等と合併した後、「中部商品取引所」となります。「中部商品取引所」は「大阪商品取引所」と平成19年(2007年)1月1日に合併して現在は「中部大阪商品取引所」となっています。

 「横浜商品取引所」では平成16年(2004年)3月に乾繭の上場を廃止しました。また、「中部商品取引所」では平成14年(2002年)3月に乾繭の上場を廃止しました。

 生糸は着物や帯などの絹織物を作るための材料ですが、生糸は蚕が作る糸から作られます。生糸と乾繭の関係でいえば、乾繭は生糸の原料であり、生糸は乾繭の製品の関係にあります。以前は原料としての乾繭と製品としての生糸とが先物取引のできる場として商品取引所に上場されており、原材料と製品の価格変動リスクとともに乾繭と生糸との価格差の変動リスクをみてヘッジする役割が大きかったわけです。もう今は昔の物語となってしまいました。

 原材料と製品との関係でいえば、現在原油とガソリン・灯油とが東京工業品取引所に上場されており、原油と石油製品であるガソリン・灯油との価格差を取引するスプレッド取引が行われています。このスプレッド取引は「クラック・スプレッド」といいます。

生糸の先物取引、上場廃止。115年の歴史を閉じることに・・・、をご覧ください

posted by einfonikoniko at 16:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
サイト運営し始めた者なんですが、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
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こちらより、相互リンクしていただけると嬉しいです。
まだまだ、未熟なサイトですが、少しずつコンテンツを充実させていきたいと思ってます。
突然、失礼しました。
ecsx5ZBg
Posted by hikaku at 2009年10月11日 17:52
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